
渓流を歩く、投げる、操る。久しぶりのそれらは素晴らしい時間でした。マクレガー(50S)に飛びついたヤマメは決して大きくなかったが美しく勇敢だった。カメラの時間は夢中の幸せを感じました。
僕はますます野木さんが作るミノーにはまっています。なにより惹かれるのは美しい塗装コーティングがセルロースであること。セルロースで仕上げると、コーティングを重ねるごとに下層を溶かし、そして重ねる層と一つになっていく。つまり強固な一体型ボディが形成されるわけです。難点はひとつ。セルロースは一度に厚塗りができず、時間と手間が掛かります。その分コストに跳ね返るのは致し方ありません。
もう一つの試作マクレガー78mm。
どのくらい強いのか?セルロースで一枚岩となったミノーはまさに岩に強打しても割れません。これは渓流用ミノーにとって重要な要素です。実強度の比で言うとインジェクションのウレタン塗装と比べて3〜10倍は強い(当たっても割れない)と僕は感じています。

ちなみにモノクローム・ミノー(滝ヶ平くん製作)もこの非常に手間と時間のかかるオールセルロース仕上げのミノーです。塗料の相性も難しく、それは経験からしか得られない熟練を要する製法といえます。
好評のフルアベイルカスタム、また次作を企画中。
朝日が昇る角度が変わってきて、夜明けも少し遅くなってきました。そろそろ暑い夏にもお別れして秋が来て欲しい。これからトラッドミノー、ファルコンのオリジナルが入荷し、ご予約の皆様へ出荷案内をして参ります。ぜひ秋の渓流におでかけください。