2021/11/11ベゼルグリップご紹介-その1
11月18日販売のベゼルグリップより、本日は「御蔵島黄楊」をご紹介します。”神様が宝の隠し蔵を置いた島”がその名の由来とも言われる伊豆七島の一つ「御蔵島」産の黄楊(ツゲ)です。
驚くほど高密度で滑らかな杢肌を持つ日本の固有変種であり、材として使用するまでには最低でも100年掛かると言われる極めて希少な材でもあります。
特に御蔵島産は潮風にもまれる険しい山地に自生するため年輪が非常に緻密、その杢肌は絹のように滑らかで色艶も一際美しい事から「つげ櫛」などの伝統細工に使われています。江戸時代にはその櫛が大奥女中たちを魅了したことから、女神「弁財天」の名を取り「弁天黄楊」と呼ばれ、他の黄楊とは区別されたそうです。
また数十年以上の使用にも耐える耐久性、使い込むほど飴色へと変化する経年の美しさから、将棋駒材の最高峰としても高名。日本古来の伝統細工の他に相撲や歌舞伎など古典芸能にも深い関わりを持つ、まさに日本が誇る銘木です。