来たる9月02日に販売予定のボロンハンドルより、一部をご紹介します。1本目は「マーブルウッド杢(瘤入り)」。別名「黄金樟」とも呼ばれるミャンマー原産の銘木。非常に多くの油分と鉄分を含んでいるため朽ちにくく、その美しさと耐久性から、かの有名な悲劇の豪華客船「タイタニック号」の甲板部分にもこのマーブルウッドが使用されていたと言います。こちらはその中でも希少な「瘤」と縮み杢のシルクのような輝きを放つ「杢」部分を併せ持った一本。金〜褐色のグラデーションを持つ杢肌に散らばる、明るい橙色の瘤目が特徴的で写真にも映える銘木です。
2本目は「シャム柿」。銘木好きの方なら一度は聞いたことがあられるであろうこのウッド。実はこの樹種の正式名称は「ジリコテ」だそう。その昔、輸入会社が仕入れを他社に真似されないために付けた別名こそ「シャム柿」だったという話や、本来流通していたシャム柿という樹種が枯渇したために用いられた材だという話など諸説あり、とても謎多き銘木です。その名前から「黒柿」と比べられますが、魅力は全くの別物。黒柿が東洋の水墨画なら、こちら「シャム柿」は西洋のドローイングのような美しさを持っています。
3本目は「インディアンウォルナット」。インド北部からパキスタン北東部の山岳地域、カシミールに生息する希少なウォルナットの一種です。こちらの個体は、褐色が強く、独特の斑紋を伴っていることからタイもしくはビルマ産の物ではないかと推測されます。数百種あると言われるウォルナットの中でも個性的で非常に流通量が少ない希少材。この樹種をご存知の方はかなりの銘木マニアとお見受けいたします(笑)
本日最後は「花梨瘤/紅」。東南アジアを中心に自生するマメ科シタン属の広葉樹。杢、瘤共にその華やかさはまさに銘木界の花形的存在と言えます。中でも濃い赤みを持つ「紅」は実は非常に希少度が高い樹種であり入手は年々難しくなる一方です。 その変化に富んだ表情に魅せられる人は数知れず。材は緻密で、手に取った瞬間ズッシリとした重みが有り、これぞ銘木!と納得させられる質感を持っています。