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2021/06/22コンクルージョンご紹介9

スタッフ コーヘイ

本日は今月販売のコンクルージョンからST26(26cm内径)の「黒柿・孔雀杢」をご紹介します。国内最高峰の銘木として名高く、古来より茶器などに用いられてきた「黒柿」。”墨流し”とも呼ばれる模様は柿の古木が地中のタンニンを吸い上げ、化学変化を起こしたものとも言われていますが、その中でも極稀に存在する”孔雀の羽”のような模様を有する個体のみを「黒柿孔雀杢」と呼びます。 輪郭を伴う黒い楕円模様が連なる独特の表情。凛とした黒柿の美しさに加えて、力強く華やかな雰囲気をも併せ持つ一本です。その出現確率は数十万本に一本とも言われる、まさに幻の銘木。 裏面もまた面白い。今度は一変、全く墨流しが入っていない「柿」のシンプル極まる素杢。相手(渓魚)を敬い、引き立たせるような質素な佇まいに、茶道にも通づる「おもてなしの心」すら感じてしまいます。 全てに日本銘木を使用しているフレーム材にもご注目。両面には千年の埋れ木「神代欅」、中間材には厳選された「栃縮み杢」を惜しみなく使って仕上げた極上の一本。古来より日本の渓谷に住まう魚たちを相手にするなら、この上無くロマンチックな素材使いだと思います。
今年に入ってからの釣行は全てこの「フライウェイト・ウェーダー」で通していますが、使うたびにその機動力の高さ、快適性に驚いています。ゴアテックス3&4レイヤー(プロシェル)、ハンドポケット、内ポケット、サイドジッパーなどなど、これだけのフルスペックを備えながら、シムスウェーダー中で最軽量!!卓越した動きやすさはウェットスタイルにも決して引けをとらないと感じます。 最大の特徴でもある胸の「5.11ヘックスグリッド・システム」も非常に秀逸。好きな位置にギアを装着する事ができるので、自分に合ったカスタマイズが可能です。 そして実はラインナップ中で最も胸の位置を低くした特殊設計。これにより着用時の圧迫感を無くし、通気性も格段に向上。軽量化にも繋がっており、さらにパッキング時の嵩張りも抑えられています。 生地は天下のゴアテックス・プロシェル。レッグ部分には4レイヤーを採用し、強靭な耐久性を持たせてあります。新採用のグラベルガードも素晴らしい。石や砂の侵入を防ぐのはもちろん、軽いうえに伸縮性も抜群、水捌けが良いので乾きも早い!おまけにパッキングの際にもこれまでよりも小さく畳めるので、もう言う事無し!使い勝手は確実に向上しました。 個人的にはもう「ウェーダー・オブ・ザ・イヤー2021年大賞」を勝手にあげたいくらいの最高評価。最新テクノロジーの結晶なのに、クラシックなスタイルにマッチしてくれる雰囲気も大変気に入っています。

本日の道具

2021/06/18コンクルージョンご紹介8

スタッフ コーヘイ

本日は今月の第4週に販売のコンクルージョンからST26(26cm内径)の「花梨瘤/紅」をご紹介します。東南アジアを中心に自生するマメ科シタン属の広葉樹。杢、瘤共にその華やかさはまさに銘木界の花形的存在と言えます。中でも濃い赤みを持つ「紅」は実は非常に希少度が高い樹種であり入手は年々難しくなる一方です。 その変化に富んだ表情に魅せられる人は数知れず。材は緻密で、手に取った瞬間ズッシリとした重みが有り、これぞ銘木!と納得させられる質感を持っています。 花梨は遣唐使によって唐より伝来した「唐木」の中に数えられる一種。今回フレームには、同じ唐木の中でも三大銘木と謳われる「黒檀」を使用。「朽ちることが無い」と言われるほどの高い密度とその漆黒の杢肌から「森のブラックダイヤモンド」とも称される銘木です。 一見すると真っ黒な杢肌ですが、よく観察するとその中に茶や赤の絶妙なトーンが隠れていることに気がつきます。黒檀は黒いものほど高級とされますが、個人的にはこういった色変化が見える部分も黒檀の旨味であり面白い部分であると感じます。 中間材には、厳選された強い明滅を放つ「栃縮み杢」を使用。いやはやこのコントラスト、美しいの一言です。 数ある銘木の中でも熱狂的な人気を誇る銘木「花梨瘤」。初めての方は勿論、通な方でもやっぱり欲しくなる銘木中の銘木です。

2021/06/17コンクルージョンご紹介7

スタッフ コーヘイ

本日は今月の第4週に販売のコンクルージョンからST26(26cm内径)の「INPブラック・キルテッド」をご紹介します。「INP=インプレスウッド」とはカスケットが皆様に提供する特殊な染色オイルフィニッシュウッドの総称です。 それは瘤や杢材に樹脂浸透させて防水化する通常の行程に加え、 加色したオイルを混ぜ真空状態で樹脂浸透、さらに特殊な手法によって色をまだら模様入れる事によりようやく完成します。色合いや染まり方などはウッドの個体性質による所が多く、天然だけでも、人の手だけでも造り出す事は出来ないウッドなのです。 こちらの個体はダークで複雑な色合いも魅力ですが、迷宮のように刻み込まれた導管が描く模様がまた素晴らしい。見た目だけでなく実際に凹凸があるため、グリップを握った感触も独特のものがあります。 フレームには3層全てに「鉄刀木=タガヤサン」を使用した重厚な漆黒仕様。インプレスウッドをさらに精悍な印象に仕立てており、その存在感はかなりのものです。 ネットカラーは初となる色「エメラルド〜ブルーブラック」のグラデーション。全体を黒で統一しているためエメラルドの網色が一際美しく目に映ります。グリーンのアイシャドウを纏う渓魚たちの瞳と共に、是非とも写真に収めてみたい一本です。

2021/06/16コンクルージョンご紹介6

スタッフ コーヘイ

本日は今月の第4週に販売のコンクルージョンからST23(23cm内径)の「楡玉杢」をご紹介します。同じ「玉杢」でも、タモのそれと比べると随分模様の出方が不規則で変化に富んでいるのが特徴的。 その模様は、ジャカードの絹織物、はたまたマンダリンダック・フェザーのようでもあり、見れば見るほど摩訶不思議。王道的な瘤や縮み杢をすでにお持ちの方にも強くオススメしたい非常にマニアックな一本です。 そしてフレーム材も強烈な個性派が揃っています。両面には西アフリカの熱帯雨林に自生する銘木「ゼブラウッド」を、中間層には一千年の眠りから覚めた埋れ木「神代欅」を組み合わせており、銘木好きにはたまらない仕様。 しかし、これだけクセが強い素材を組み合わせながら、一体感のある雰囲気に仕上がっているのは驚き。色味や木目はもちろん、膨張収縮率など樹種同士の相性も熟知しているからこそ可能なアソビ心でございます。いつもの王道的組み合わせもモチロン素敵ですが、こういったマニアックで通を唸らせる仕様もコンクルージョンのオモシロイところなのです。