
5月27日販売予定のボロンハンドルより本日は世界最高峰の銘木としても名高い「スネークウッド」をご紹介します。丸太舟や徒歩でしか持ち運べない南米ギアナ奥地の密林で採取されるうえ、美しい模様が取れる極わずかな部分のみしか使用されない事から、その流通量が極端に少ないのも頷けます。水に沈むとも言われる高密度、その硬度と美しさから「木のダイヤモンド」とも呼ばれ、象徴でもある蛇の鱗模様が美しく全体に出ているものは最上品とされています。

本日2本目は「花梨瘤/橙白」。なのですが、少しばかりいつもと表情が異なります。画像は橙白の「白側」が写っていますが、その色合いは実に複雑怪奇。白のなかに橙、青が混ざった個性的な表情をしています。反対面には混じり気のない「橙」と「白」の部分もあり、まるで異なる表情を見せてくれる興味深い一本です。

3本目は日本銘木の最高峰「黒柿・極上杢」。数万本に一本とも言われる確率でしか出現しない「墨流し」を纏う柿の木です。その独特の模様は柿が地中のタンニンを吸い上げ、化学変化を起こしたものとも言われています。黒柿が見せる墨絵のような表情と凛とした佇まいは、まさに侘び寂びの世界。古来より伝統工芸品や茶器等に使用されてきた日本が誇る銘木です。

5月27日に5ft用ボロンハンドル(トリガー仕様)の販売会を行います。今回は
「Cマイル」を使用した優先販売を行わせて頂く予定です。本日は、その中からひときわ珍しい樹種をご紹介。

1本目は「黄楊瘤」。黄楊(ツゲ)は驚くほど高密度で、象牙のように緻密な杢肌を持つ日本の固有変種。数十年以上の使用にも耐える耐久性、しなやかな弾力性と滑らかな肌触り、使い込むほどに飴色の艶が出る美しさから「つげ櫛」などの伝統細工が有名。歌舞伎や相撲など、日本の古典芸能にも深い関わりを持つ、まさに日本が誇る銘木です。こちらはその中でも木の繊維が突然変異を起こした「瘤」を使用した一本。ツゲの瘤材は銘木界でも極めて珍しく、一般的にほとんど流通することがない超希少材です。

2本目のこちらは「黄楊・縮み杢(ツゲチヂミモク)」。木の繊維が波打つように変形し、光を屈折させ輝く「縮み杢」を有する希少な一本。燃え上がるような黄色はえも言われぬ美しさです。「瘤」も「縮み杢」もリールシート材として使用されるのは極めて珍しい樹種で、古今東西あらゆる銘木を使用してきたカスケットでも初の入荷樹種。銘木マニアをも唸らせるボロンハンドル達です。

メイフライ、カディス、ガガンボ。とにかく大量に飛び交う虫たちに、この日の魚達は狂喜乱舞していました。

流れる虫達に混ざって、スーっとフライを水面に流す。そして一人呪文を唱えます。「ダマされろ〜ダマされろ〜。」・・・・ゴボッ!!(キターっ!)

竿全体に感じる筋肉の躍動、息遣い。そして小さくとも立派な闘志。こんな魚に会たくてここまで来たのです。

名鉤「クイルゴードン」での一尾。同じ名前を持つオリジナルフライリール「GORDON」は小径で日本の渓流魚によく似合います。

クラシック・アメリカンリールのようなルックスを踏襲しながら、各パーツの寸法は小さく、細くして再構築。

正面からみると一見華奢にも見えますが、実は各パーツに厚みを持たせることで強靭な耐久性を実現。転けて少々ぶつけたくらいではまず壊れません。(体を張って経験済み・・・苦笑)

普遍的なデザインとシンプル極まりない機構。太古から森を流れる、小さな渓の住人達に会いにいくなら、こんなフライリールが気分です。

文字通りMayflyが飛び交う5月初旬の連休。居ても立っても居られなくて、渓流に向かうもどこも人だらけ・・・。
逃げるように上へ上へと山を駆け上がっていくと、いつの間にか人の立ち入らぬような深い深い源流帯に辿り着いたのでした。

全身に緑を浴びながら深呼吸。まるで体のフィルターが浄化されていくような気分です。

この日のタックルは、SCOTTのグラスパックロッドと、ついに完成したオリジナルフライリール「GORDON」。小渓流に住む美しい渓流魚に見合うよう設計され全て手造りされる渾身の一台です。

ウェーダーはSIMMSの「フライウェイト」。軽さと透湿性に抜きん出ており、耐久性も素晴らしい。現在一番気に入っているウェーダーです。
胸に付けたチェストパック「スモールポッド」には、フライボックスをたっぷりと詰め込んで。よしっ!準備万端。

夜な夜な巻いた、銘パターンのクラシック・フライ達。さ〜て何から投げようか!! つづく
5月初旬のフライでの釣行動画です。撮影は全てスタッフシゲが担当してくれました。ぜひご覧ください。