2022/10/12裕様ご投稿
煌めく水辺に向かっている時間が好きだ。やっと揃えた道具を手に、魚のことだけを考えて、そして一切を忘れる時間。繰り返すキャスト、瀬の中を出来るだけ上手くミノーを泳ぎ切らせること。何度越えたか分からない大岩と流れる瀬を渡りきった後の安堵。そのなにもかもが楽しい。これが僕らのトラウトフィッシングなのだ。
こうして振り返る今季の水辺。トラウトが足許で美しい姿を横たえた姿を回想することがこれから寒くなった季節の楽しみの一つ。
写真をいただいたのは、ジェームズ・コーデンのそっくりさんかと思ったら、当スタッフ、純の弟である裕さん。暑かった夏のメモリアルなレインボートラウトです。
深い場所だなと思って、ハッスルトラッドをトラッド60に替えてキャスト。瀬落ちでガ、グンと重くなって、来たと思ったら、視線の違うところからジャンプしまくって大焦り。取り込んだ時は兄弟で抱き合って喜んだそうです。写真は純が初めての一眼デジタルで撮影。40に近くなったおっさん兄弟の良い話じゃないか。TACKLE DATA
ROD:ALCEDO CLIMBER ACB514MLS+BEZEL GRIP,LURE:TRAD60HS,LINE :TROUT PLUGING 5LB,NET:CONCLUSION STREAM26
レンジローバーの車内でカラオケするジェームズとアデルのナイスな動画。ね、似てません?








あの大雨が来る前、意を決して今季最後の渓流に出掛けました。渓流開期中に軽くご紹介をしておきます。
トラウトプラッギン5lbで
横向きの光が差し込むようになって、いくぶん日陰は涼しくなりましたが、直射する太陽はまだ熱波を感じます。ウエーダーも持って行ったけれど、十分暑いのでゲータースタイルで入渓。もはや九州渓流の9月に、秋ヤマメは期待できないのかと嘆く。
それでも源流付近で不意の大型に備えて、コンパクションネットとコンクルージョンの二刀流で歩きます。コンパクションネットは内径30cmでフレームの剛性もしっかりしており、大物にも十分対応します。しかし30cmを下回る小型の渓魚にはちょっと大きい。美しさを強調したい可憐な写真を撮るにはコンクルージョンがしっくり合いそうです。最近この「二刀流」という響きが大谷選手のおかで「どっちつかず」な雰囲気を一蹴して、とても心地いいなと勝手に思います。
14000歩歩いたところで、この二刀流が奏功しました。雰囲気あるのに圧倒的に出ない区間に歩き疲れた頃、分厚い背中を持った40cmを超えたレインボーが試作カラー(シェル)のトラッドミノーを咥えました。もんどり打つ大きな魚体に、これは背中のコンクルージョンではなく、腰のcaseに仕舞っていたコンパクションネットで対峙しなければと思いました。
ロッドは色々とテストをしましたが、レッドフォードでは強すぎた。動画内にもありますようにアルセドクライマーとナイロンでも十分でしたね。トラウトオフ晩秋にも近場で楽しめるかもしれません。久しぶりでしたが、メガバスのドッグX相変わらず使いやすい。
人に会うと「暑いですね」としか挨拶の出なかった今夏、渇水で九州の渓流も気分が盛り上がらなかったので、高水温に強いクロダイをスタッフの純を連れて、カスケットのトラウトブランクで狙ってみました。
ボロンハンドルは銘木+ジュラルミンは錆が来てしまうので富士工業DPSやVSSを使って、急遽作ってみました。ルイノスヒューチェン用に作った花梨のリールシートもSKシリーズで海水対策バッチリです。
プラグは懐かしいメガバスのドッグXジュニアKOAYUの1本だけ。緑地にゴールドの文字のパッケージがそのままだったのがさらに懐かしさに拍車をかけました。(写真も撮らずにバリっと破って行く前に処分してしまったけど・・・)
ブランクは今年の新作ACB524MSとACB554MS、それにRFB743HS。夏チヌにRFB743Hは強過ぎました。個人的にはACBにナイロンのトラウトプラッギン6lbくらいで十分でしたね。
初挑戦の純は緊張の面持ちですが、最後はコツを覚えて楽しそうでした。夏のいい遊び相手、見つけましたな。(つづく)