
スコットの伝統が息づくグラスロッド「Fシリーズ」。僕は723/5(7ft2in・3番/5ピース)を愛用していますが、もう一本気になっていた622/4(6ft2in・2番/4ピース)のデモロッドを代理店であるマーヴェリックさんからお借りしました。

グリップから曲がるほどのしなやかさは噂に違わず、「柳腰」と呼びたくなる妖艶なシャフト。源流域でよく出会うような20cmほどの渓魚の引きでも一日幸せになれる、そんなロッドです。

ラインナップ中間違いなく最も繊細な調子だと感じます。本来2番のロッドですが、5m以内の至近距離での使用を想定してWF3番を乗せてみたら、これがまたイイ。ほとんどフライラインが出ていないリーダーキャストもなんのその。レングスの短さも相まって振り抜きの良さも抜群です。

またコスメティックも素晴らしいのです。深いパーシモン色のアンサンドブランク、同色のメインスレッドにレモンイエロー&カーマイン色のティッピング。印籠継ぎのフェルール部分には位置合わせのアライメントドット。

リールシートは、極めて滑らかなフロールグレードのコルクに艶消しブラックのキャップ&リング。シンプルにしてなんと美しく贅沢なこの仕様。
それにしても、同じシリーズでこんなにも各スペックの個性を尖らせているのは、スコットをおいて他には無いのではないかと思います。楽しくも悩ましいロッドメーカーです(笑)
Fシリーズラインナップ
■583/4・・・メンディングなんて関係なし!直アップオンリーでバルキーなフライをも投射する小太刀。
■622/4・・・シリーズ中最も繊細なシャフトを持つ芸術肌。小さな山女や岩魚の躍動も全身で受け止める一振り。
■663/4・・・グラスロッドとして完璧なバランスとコントロール性を持ち、ショートレンジの全てをこなすバーサタイル。
■723/5・・・長いレングスによる優位性、5ピースの収納性を併せ持つ、未知なるフィールドを旅するパックロッド。
■724/4・・・唯一の4番。風に強く、そのトルクで大きなドライフライやニンフの投射、遠投も出来るオールラウンダー。

どこ?

えっ?

そんな小笠原さんと、今年は運が良ければ上の写真のところへ行きたかったのですが、このコロナ禍でもちろん断念。ロシアからもお誘いがあったのですが、行き帰りのコロナ対策による隔離期間の合計が約1ヶ月も余分に過ごすと聞くと、とても行けません。(NZもまだこの状態らしい)

そんな中、秘かに準備を進めていたプロトロッド(4pcs)が完成。これはソルティスペイサイドの系譜を継ぎながら、世界のイトウ属を相手にしたいと初めから「Ruinos Huchen(Expedition)」ブランドで企画しています。このロッドはまだワンオフ的な製作で一般向けの販売はありません。このロッド、1本はロシアに旅立ち、もう一本は小笠原さんの元へ行きました。
これまで作った竿の中で最も豪華で高価な仕様にしましたが、もちろんお二人には実費購入いただいております。時々、カスケットのテスターになりたいとか、こんなの作ったらなどご意見いただきますが、うちにそんな余裕はありません。こうした案内は僕が釣果や釣り方の話を聞いて面白いと思った方やお世話になった方に時々提案することがある程度です。

そして、もう一人のイトウ常連の片岡様にはビッグベイト用のワンオフ・ブランクを試してもらっています。すでにメーターオーバーと巨鯉(ネットはマクリーンの3XL!)も捕獲。ジャパントラウトの最高位とも言っていい巨大魚イトウへの夢が膨らみます。

「Ruinos Huchen」ルイノとはアイヌ語で激しいという意味、Huchenはイトウ。宗谷で僕にイトウを教えてくれた川村さんが名付けた名前です。この名前を世界のイトウファンに広めたい。僕の目標です。
先に受付させていただいたファルコン、ハッスルトラッドなどの発送は本日より順次開始いたします。件数が多いので数日掛かっております。今しばらくお待ちくださいますようお願いいたします。

北海道は「イトウ釣り日記*」管理者の小笠原さんからイトウの便りが届きました。(
*現在はインスタの方が更新多いのかな?)氏は僕に
マクリーンネットを推進してくれた張本人です。氏が使ってくれているソルティスペイサイドは現在イトウ愛好家に向けて「ルイノスヒューチェンver」として製作しているブランクです。最近、このブランクの評価がイトウや鮭、シーバス、アカメからも上がっています。(アカメは記録級だったんですが、ご本人の希望で非公開。)

2020年春、ソルティの名に恥じぬ海でもこのロッドは活躍。ちょうど愛知県から遠征で居合わせたカスケットユーザーの
岡村さんが彼の写真を撮るという偶然。いや、小笠原さんは僕が行けないということで「手島コスプレ」で登場するという遊び心に、「これはもしや・・・」と岡村さんがすぐに反応。(笑)こうした二人のエピソードに僕は嬉しくなりました。

もちろん岡村さんもイトウをキャッチ。長らく作っていないヌーヴェルヴァーグ。販売サイクルが長いので、これも再販要望の多いルアーです。

そう、小笠原さんは若くて痩せています。(僕とはすぐに見分けがつきます)つづく・・・

本日9月01日から9月03日(木曜日)までTAKE&SONS・2021春夏アイテムの受注会を開催します。ほぼ全てのアイテムが日本最高レベルの工房で作成される「MADE IN JAPAN」。頭一つ飛び抜けている仕立ての良さとデザインは、フランス・パリのメゾンで活躍されてきたデザイナー山沢氏ならではのもの。毎回「ここまでやるか!?」と思わせるほど凝りに凝ったアイテムは日本の職人のプライドが詰まっているように感じます。アイテムはいずれも極少量生産。過去には実際にお客様のご注文分「1枚のみ」しか生産されなかったアイテムもあるほどです。そこで今回は9月01〜3月04日限定で、HPにて受注会を開催。気になるアイテムは是非予約にてご注文ください。