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これまでゲンズブール・サングラスが大のお気に入りだった。が、ひとつ問題が出てきた。それは50歳を過ぎると近視が進んで遠くの魚影が捉えづらくなってきたのだ。 渓流で日陰の魚を目視で探しておくこと、オフショアで追尾しているヒラマサをいち早く察知することは魚をフックアップできるかどうかの成否に関わる。 そこで度付きにできる偏光サングラス・フレームをどうしても作りたくなった。これまで度付きサングラスの要望はあったのだが、そう、カスケットの製品とは僕が欲しくなって始めて動く。 さて僕の場合、渓流ではクリップオンことパカパカが相変わらず好みだ。魚や道具の撮影、木々のトンネルの渓流では日陰と日向の往来に跳ね上げ式がすこぶる快適だ。実際に渓流では昨年、廃盤となったペトコとジャクーアを度付きにして愛用中。 さて、今回の新作「コステロ」の話。今回はあえてオーソドクスな黒縁サングラスを作ってみたくなった。黒縁サングラスは数多あれど、意外に自分に似合うと思うものを探すのは難しい。僕はなんでも似合う顔ではないが、僕に似合うものはお客様の反響がいい。イケメンはなんでも似合うだろうけど、僕に似合うものは結構誰でも似合うものを提供できる特技だ。(笑) 顔の大きな僕は帽子のサイズは59cmがベスト。適度なレンズサイズを徹底的に仲西眼鏡さんに相談して決める。そうして僕はサングラスタイプは中央からカーブを付けてもらうことにした。こうすることで一見、普通の黒縁メガネながら、顔を覆うようにサングラスとして格好良く見える。このアイデアは製作が難しくなるので仲西さんを苦笑いさせたけど、良い発案だと思う。そう、この黒縁サングラスの似合う秘密はこのフロントカーブなのだ。
(明日に続く)