2020/01/21NEW・G4ブーツ
21800時間という途方もないフィールドテストを終え、ついにベールを脱いだNEW G4シリーズ。まず最初は「G4 PRO Wading Boot」が入荷。アメリカでは早くも史上最高のウェーディングブーツと評されており、その完成度の高さが伺えますが、はたして日本の渓流ではいかに!?そこで本日は、題して「どこよりも早い!どこよりも詳しい!勝手にコーヘイレビュー!」をお送りいたします!!
まずは最重要なソール部分をご紹介。過去に存在したG4・BOAブーツとは違い、今回はビブラムソールモデルだけでなくフェルトソールもラインナップ。また以前からシューレースタイプを望む声も多かったのでこれは嬉しい一足です。待ってましたよSIMMSさん!(歓喜)
右側の「G3」と比べて、まず気づくのがソールのエッジ部分。「G4」は角がせり出しており、全体で見ると縦横一回り大きくなっているのです。これにより接地面積を増やしグリップ力と歩行時の安定感を向上させているのではないかと思われます。
フェルトモデルは周りをビブラムのブロックで完全武装。これは柔らかい地面での歩行力には劣るフェルトソールの弱点を克服させるための設計ではないかと予想。この補強によりソールの減りが遅いとは思いますが、フェルトの張り替えが出来ないのが少し残念。ソール性能を向上させる為なら「張り替え」という概念も捨て去るG4シリーズ、恐ろしや・・・(笑)スタッドを装着する部分はビブラム製になっており装着強度が上がっているそうです。
ビブラムモデルは、新たに「✖️字パターン」を採用。これにより「ブロックの角」をより多く作り出しています。消しゴムと同じで「角」は柔らかくなるため、地面に対してのフリクション(摩擦)が非常に高くなります。実際にこのソールを触ると、ブロック一個一個が非常に柔らかく感じ、本当に同じビブラム素材?と思うほどしなやか。これは地面への食いつきが良さそうです。さらに注目はスタッド用のメス穴。これで何度でもスタッドの交換が可能に!使わない部分は専用のフタが付いて保護されています。(専用スタッドは2月頃の入荷予定です。)
フェルトソールモデル、ビブラムソールモデル共に備える鋭く尖らせたビブラムのエッジは柔らかい土面には突き刺さり、硬い岩面ではムニャッと潰れて食い付く。よくあるカチカチのビブラムソールと違い、あらゆるフィールドでマルチにグリップが期待できそうです。
続いてはアッパー部分。本体には水切れが良く強靭な強化ナイロン生地を使用。さらに昨年のフライウエイトブーツで培ったTPUフィルムコーティングの技術を導入し、縫製部分を徹底排除。ステッチが切れてほつれる可能性を無くし、耐久性を向上させながらも軽量化を測っています。また、シューレース金具の出っ張りを無くしフライラインなどが足に絡まる要素も排除。
ヒールカップにはG3ガイドブーツで培った樹脂の強化パネル技術を応用。ホールド力を向上させながらブーツの型崩れを防ぎ耐久性を上げています。黒いマットな部分は耐水レザーを使用。機能だけにとらわれず、最上級モデルらしい品格も備えています。
最後はブーツ内側。G3ブーツでも採用されていた立体的に成型されたフォームクッションは足首を確実に、かつ柔らかくサポート。実はアメリカのレビューでも非常に頻繁に書かれていたのがこの抜群の「フィット感」と「サポート力」の高さでした。
【総評】
「G3ブーツ」と「フライウェイトブーツ」のイイトコ取りをしながら、さらに新テクノロジーを搭載した完全武装な一足で、間違いなく高い完成度であると思われます。あとはその真価を皆様の目でお確かめ下さいませ!!
本日の道具
シムス G4 PRO BOOT -FELT-
¥38,000+tax
信頼のフェルトソール。水中においてはやはりビブラムソールよりも確実なグリップ力を発揮。しかしソールの柔らかさゆえ、陸路や柔らかい地面などへのグリップ力はビブラムソールに一歩譲ります。今作は、フェルト周りをビブラムで強化しその弱点の克服を試みています。SIMMSの意欲が詰まった新ソール。さてその真価やいかに!?シムス G4 PRO BOOT -VIBRAM-
¥38,000+tax
昨年のフライウェイトブーツの登場で劇的に進化を遂げたシムスのビブラムソール。よりしなやかさを増し、水中においても着実にフェルトに迫るグリップ力を会得しつつあります。陸路での歩行力の高さはフェルトに追随を許さぬ絶対的性能を持っています。