
18時販売開始のベゼルグリップより、商品ページの画像だけでは伝えきれない銘木の表情を深掘りしてご紹介。まずは「リグナムバイタ」。日本名は緑檀。世界で最も重い木として知られ、なんと水に沈むほどの高密度を誇る強靭な樹種です。反面その仕上がりは、鳥の羽をマクロレンズで覗いたような繊細な模様と、他に類を見ないほどの豊かな色彩を纏い、数多のクラフトマンや銘木通を虜にしてきました。

材を切り出した直後はもっと褐色の杢肌ですが、紫外線に反応することでたちまちこの滲み出るような緑味を発色するそうです。
また摩擦などを受け、100℃以上の高温になると樹脂分が滲み出すことから、古くは船舶のスクリューシャフトのベアリング材としても使われていた面白い歴史を持っています。

続いては「朴-ホオノキ」。実は私たち日本人とは歴史的にも結び付きの強い銘木で、古来より武士が持つ日本刀の「柄:つか」や「鞘:さや」には「朴」しか使われなかったとも言われるほど。つまりサムライ御用達のウッドであったわけです。

オリーブゴールド色とも言える杢肌と繊細な杢目、導管のウネリによる輝きは、直射日光下で見ると文句の付けられない美しさ。決して派手ではありませんが、実に品があり奥ゆかしく日本的な美を感じる一本です。

最後は「インドローズ」。非常に高い密度と耐久性がある上に狂いが少なく、美しい濃色の筋模様を有することから、ギターなど楽器、高級家具などの良材としても知られるインド産のローズウッド。「ローズ」の名前は材を削った際に放たれるバラのうような芳香が由来とされています。

これぞ銘木!と言わんばかりの密度、重厚感。深い褐色の中に浮かぶ上品で繊細な杢目は派手さこそありませんが、瘤材や縮み杢に勝るとも劣らない個性と深い味わいを持っています。