2021/03/05コンクルージョンご紹介2
[モンスター・ツヤ瘤]
北アフリカはモロッコのアトラス山脈のみで生育する杉の仲間「ツヤ」の瘤部分です。現在絶滅に瀕しているとも言われており、その流通量は極少。職人をもってしても「他でほとんど見たことがない」といわしめるほどの希少杢です。
もともと低木で大きくならない樹種であるため、材も小さなものがほとんどらしく、これほど大きな材で、かつ極上と呼べるほどの材料が使えること自体が極めて稀だと言えます。ブラウンゴールドとも言える美しい杢肌に、細かく密集した瘤目は個性的で、世界で最も美しい瘤材の一つにも数えられるほどです。
柄の部分も隅から隅に至るまで瘤目が密集。杉系特有の流れるような杢目と入り乱れる瘤の様子は、まるで空高くから丸岩転がる川を見ているかのよう。
フレームには、組み合わせることで古今東西の銘木の旨みを引き出してくれる名材「ウォルナット」を使用。あえてシンプルに、インパクトあるグリップを最大限に引き立てます。
中間材はよく目の出たカーリーメイプル。全体の印象をぐっと引き締め、コンクルージョンたるエレガントなラインを構築します。この有無言わさぬほどの存在感を放つ「MONSTER」。メモリアルな一尾を掬うのにふさわしい逸品です。