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2025/04/16フロータント考察

スタッフ コーヘイ

水面に躍り出る鱒達に誰もが興奮するドライフライ。浮力を持続させるためにフロータント(撥水剤)は欠かせません。しかしジェル、リキッド、パウダーと何せ色々種類があって分かりづらい・・・。それぞれに良いところ、悪いところがありますので、簡単にまとめてみました。

ジェルタイプ
メリット:部分塗りが可能。毛鉤の色変化が無い。リーダーやティペットにも使用可能。容器がコンパクト。
デメリット:粘度が高いのでCDCなどの繊細なマテリアルには向かない。

リキッドタイプ
メリット:どぶ漬けで浸透させるため持続力が高いうえ、簡単に素早く浮力を得られる。
デメリット:部分塗り不可。容器は大きめ。含まれるパウダーでフライが白っぽくなる事がある。

パウダータイプ
メリット:パウダーがマテリアルの産毛を起こし、表面張力を最大化。ジェルやリキッドより浮力が高い。
デメリット:持続性が低い。容器は大きめ。パウダーでフライが白っぽくなりやすい。
一応全てのタイプを使い分けていますが、一番愛用しているのはLOON社のジェルタイプ「AQUEL」。せっかく拘って巻いたフライがどれも白っぽくなるのが兎にも角にも嫌な僕はこれ。ハックルや獣毛のクラシックパターンが多く、CDCなどの繊細なマテリアルを使用したフライが少ない事もジェルを多用する理由の一つです。 そしてもう一つ。エキスパートな方達にとにかくファンが多いのがC&F社の「パワーフロート」。ジェルタイプの欠点を全て解消した、という同社の謳い文句通り「どれか一つ選べと言われればコレ」と推す方達が多い逸品です。コンパクトでぶら下げ穴も付いた機能的な容器デザインも素晴らしいです。

本日の道具

ディートフリーなのに効果が高く、フレグランス級のいい匂いもする虫除け剤「BPEバグスプレープロユースX5」が再入荷しました。「ディートフリー」これは釣り人にとってはかなり重要です。 というのも「ディート」成分は虫除けには最強レベルながら、防水透湿生地に使われるメンブレンやコーティング、樹脂パーツ系を劣化させる恐れがある事がわかってきているため。大切なSIMMSウェーダーのためにも虫除けはぜひディートフリーをお勧めします。 その他虫除けグッズもぜひ、本格的な大量発生時期が来る前にご準備くださいまし!!

本日の道具

5回に渡って掲載してきたシムスブーツのソール徹底解剖シリーズは本日で最終回、スタッド編です。

スタッド&クリーツ(滑り止めの鋲)種類別紹介


スタッドとは

ウェーディングブーツのソールに取り付ける金属製の鋲です。 必ずしも必要なものではありませんが、フェルトソール、ビブラムソール共にスタッドを装着することで、より様々な地質に対してのグリップ力を得る事ができ、 ソール擦り減り抑制にも効果があります。
あまりに数多く装着し過ぎると接地面が硬くなり、かえってグリップ力が低下しますので、適度な数の装着をオススメします。

■Hard Bite Boot Studs-Felt(フェルト専用)


シムスでは最も標準的な仕様のボルトタイプスタッド。フェルトでも滑りやすいヌルの付いた岩や、水中の木(流木)などに対してもグリップ力が増加します。フェルトソール用はこの1種類のみとなります。 (G4を除く全フェルトソールブーツ対応)

商品ページ:Hard Bite Boot Studs-Felt(20ヶ入り)


■カスケットセレクト・ステンレススタッド(フェルトorビブラム用有り)


シムスで標準的なボルトタイプと同様の効果を狙ったスタッド。シムス製は専用の硬質カーバイドであるのに対し、こちらは汎用のステンレス製のため安価ですが、すり減りは早い傾向にあります。また、ネジ頭がプラスマイナス両方のドライバーに対応してあるため、専用工具を必要としません。容量もたっぷり使える25本入り。ウールフェルトの減り防止にも効果を発揮します。

商品ページ:ステンレススタッド(25ヶ入り)


■Hard Bite Boot Studs-Vibram(ビブラム専用)

シムスでは最も標準的な仕様のボルトタイプスタッド。滑りやすいヌルの付いた岩や、水中の木(流木)などに対してもグリップ力が増加します。 (G4を除く全ビブラムソールブーツ対応)

商品ページ:Hard Bite Boot Studs-Vibram(20ヶ入り)

■Hard Bite Boot Star cleat-Vibram(ビブラム専用)

三又になっている手裏剣型のスタッド。一個の装着で3点のスタッド効果を得ることが出来ます。 デメリットは、その形状ゆえソールパターンの合致するビブラムソールにしか装着が出来ない事。(G3 GUIDE、G3 GUIDE BOA、FS、FLYWEIGHT、TRIBUTARYは対応)

商品ページ:Hard Bite Boot Star cleat-Vibram(10ヶ入り)



Alumi Bite Boot Star cleat-Vibram(ビブラムソール専用)

柔らかいアルミ素材で、岩などに最も喰いつく手裏剣型のスタッド。スタッド自体に厚みがありソールから出っ張る為、対象物にスタッドを引っ掛けるようなグリップも可能。デメリットは、その形状ゆえソールパターンの合致するビブラムソールにしか装着が出来ない事。アルミが柔らかく消耗していく事。 (G3 GUIDE、G

3 GUIDE BOA、FS、FLYWEIGHT、TRIBUTARYは対応)

商品ページ:Alumi Bite Boot Star cleat-Vibram(10ヶ入り)



G4PRO専用・POWERLOCKクリーツ アルミorTPR(フェルト、ビブラム共用

現在、G4ブーツのみが装着可能な専用クリーツシステム。ゴムとプラスチックの中間のような硬さを持つTPR製の手裏剣型と、岩などへ強力に食い付くアルミ製の円盤型の2種類。専用工具で瞬時に交換可能です。

※G4PRO POWERLOCK BOOTに1セットずつ同梱されています。(別売の交換品もあり)

2025/04/14キャッツキル放浪記

スタッフ コーヘイ

コーヘイのキャッツキル放浪記・連載一覧はこちら
実は、、、未だ行ったことはないフライの聖地「キャッツキル」。彼の地を夢見て夜な夜なタイイングを続けるスタッフコーヘイの不定期連載コラムです。

🔳第三話 キャッツキルスタイルは投げにくい、使いにくい!?
第三話は、その構造ゆえにヒジョーに投げにくいとされる「キャッツキル・ドライフライ」のリーダー&ティペットシステムについてです。 現代のパラシュートフライなどと異なり、フックに対して垂直にハックルが巻かれるキャッツキルスタイルのドライフライは、空気抵抗MAX、つまり投げにくい(笑)。6Xや7Xなどの細いティペットで、おまけにロングリーダーロングティペットで使おうものなら、フライはプロペラのごとく回転、ティペットは即チリチリ、トラブルの嵐です。 元々現在のような細く強力なティペットなど無い時代の毛鉤ですから、現代タックルでそのまま使うのに無理があるのも当前かもしれません。僕の解決法は至ってシンプル。太く、短いリーダーシステムを使う事で回避しています。基本はロッド長前後の4Xリーダーに4Xティペットを50〜60センチ継ぎ足すという、周りからは大丈夫か?と言われるシステムです(苦笑)。水面を長く漂わせるのには向きませんので、狙ったスポット数十センチ範囲を短く丁寧に流すよう心掛けています。 そこで面白い毛鉤。著名な作家でありキャッツキル地方の釣人でもあった「エドワード・ヒューイット氏」による特異なフライ「ネバーシンクスケーター」です。白昼、大きなトラウトがひらひらと舞う蝶を狙って跳躍するのを見て考案されたこのフライは、激しいアタックを繰り返し引き起こす異例のアトラクター&大物キラーとして知られ、 通常のドライフライが通用しない魚が無気力な状況でも、深場から魚を惹き寄せる不思議な能力を持つと言われている名作古典です。 浮き姿勢はラインアイが真上を向く特殊な状態。自然とティペットはフライから離れた位置で水面に接するので太いティペットでも影響が少ないと思われます。これも大物に違和感を与えない要因なのかも知れません。基本的に高い浮き姿勢を保つキャッツキル系の毛鉤なら、この効果は高いと思いますが、このネバーシンクスケーターはそれが最も顕著に現れる特殊な構造と言えます。
出典:American Museum of Fly Fishing

また、アメリカの”AMFF”(American Museum of Fly Fishing)が公開しているこちらの動画では、1939年にヒューイット氏本人がネバーシンクスケーターを使って釣りをする貴重な姿が収められています。良型のトラウトがバッコバッコ釣れているうえに、「スケーター」の名前通り、フライを人為的にスーッと引っ張って水面を滑らせドッカーンと魚が飛び出てくるシーンは圧巻です。仮に、太く短いラインシステムで長くドリフトできずとも、逆に引っ張って魚を誘い出すことすら可能なこのフライ。シビアな現代でこそ使いたい古典毛鉤です。

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