渓流探訪の愉しみ・その4
先日の日田漁協の釣りより続編です。
山奥の渓流、町を流れる川に我々が取り憑かれる被写体となる魚がいます。それが日本の鱒族、トラウトフィッシングです。
「フォトランディング」という言葉は以前、鱒の森の連載当時、広告で初めて使いました。
ただ釣るだけでは飽き足らず、その美しくもゾクゾクさせられるような渓魚の眼光に僕らはカメラを向け、夢中になりました。
そうして「トラウト=写真に綺麗に収める」という活動がいつしかカスケットの顧客様にも定番となっていきます。
大の大人がひざが痛いのも忘れ、袖が濡れるのも気にせず、夢中に渓魚にレンズを向ける。この時間がどれだか楽しいかを知ってほしい。自己満足の最高潮を味わえること間違いなし。このフォトランディングがクセになると、釣った後に脱走されると痛く悲しくなります。写真に収めないと釣った気がしないという方も出てきます。これは熱を帯びたビョーキです。
さらに言うと、携帯で撮るよりもしっかりしたカメラとレンズで収めると、単なるSNSの自慢や記録だけではなく、趣味としての満足度が増します。それに自宅に帰ってからの写真整理や現像で新たな発見もあり、映り込む道具にもこだわり始めてきます。こうなると高熱のビョーキです。
渓流で写真を撮るときのアドバイスをいくつか。
(1)まずは構図も気にせず一枚撮る。やはり一枚も撮れていないと後悔が・・・。
(2)写真のためのイケス作りは楽しい作業です。石を組んでしっかり構図が整う場所を探します。綺麗な水を通し、大枠を組んだら魚の下は小石で調整。浅すぎると嫌がるし、深すぎると逃げます。
(3)構図、露出の加減はお好きに。ただシャッター速度だけは要注意。カメラのプレビューでは意外と手ぶれや魚の呼吸で口元がブレたことに気がつくいです。
初心者の方はプログラムオートが便利ですが、シャッター速度優先にもして最低でも1/100秒以上よりも速い速度で数枚は撮っておいた方がいいですよ。
(4)マクロ(寄れるレンズ)はあった方が小さな渓魚でも楽しいと思う。
日田漁協管内ではアマゴはもちろん、九州では珍しくブラウントラウトが釣れる河川もあります。日田漁協からのお願いにもありましたが、ブラウンは雑魚(その他の意)扱いとして、遊漁券が必要です。
裏技:実は・・・ボロンハンドルはブランクが外せるのでロッドと渓魚を写す時に、リールを水中に付けることなく、ブランクをスポッと外して大胆な構図を、自分だけの広告写真のように収めるのが僕の好みです。これ、カスケットのロッドだけだと思います。
次回のボロンハンドル今週の金曜日(4月19日)に決定したしました。