2019/10/09テイク&サンズ フリースジャケット
もともと機能ウェアとして進化を続けてきたフリースに、クラシカルさを求めるべきではないのかもしれませんが、時には趣のある一枚があってもいいと思います。しかし、フリースを名乗るからには機能的でもあってほしい。
テイク&サンズの「HunterCamo FleeceJacket」は、フリースの内側に水を弾き落とす3レイヤーフィルムを挟み、裏地にはムレを防ぐメッシュを張り巡らせる事で、「機能」と「趣」を両立させることに成功しています。実際、コットンシャツやウールハットにも似合うフリースジャケットって中々無いものですが、これはしっくり来る。違和感がないのです。
黒い部分は普通のコットンに見えますが、実はコーデュラナイロンを織り交ぜた超耐久生地。背中には、このブランドのアイコンでもあるループ&リングと、ライフル弾のアクセサリーがつきます。これは30口径クラス歩兵銃弾薬で、なんと使用済みの実物なんだとか!(たしかに少し焦げてる・・・)
裏地のメッシュは、人間同士の誤射を防ぐ意味合いを持つ「ハンターオレンジ」を採用。弾薬しかり、実際にハンティングを嗜むデザイナー山沢氏ならではの発想です。
軽量、コンパクト、機能最優先という現代のアウトドアウェアとは全く異なるフリースジャケット。だけどエベレストに登るような極限のトータル性能は誰もが必要なものではありませんし、常時必要でもありません。そして機能だけでは語れない世界が「洋服」にはあると思います。「アーバン・アウトドア」まさにそんな言葉が似合う一枚です。