2021/11/12ベゼルグリップご紹介-その2
カスケットのウッド職人、ヤマギシトモヒロ氏の杢材探求はとどまるところを知りません。世界中から集められる銘木たちは、まだまだ知らないものばかりなんだと毎度驚かされます。本日は11月18日販売のベゼルグリップより、フィリピン原産のカキノキ科カキノキ属、縞黒檀の一種「カマゴン」をご紹介します。別名マボロ、フィリピンエボニー。
その果実はベルベットに覆われた柿のようであることから日本では「毛柿:ケガキ」という名前でも知られます。材は硬質で緻密、濃い茶色〜黒色の縞模様があり、その美しさはまさしく縞黒檀。現地フィリピンでは、最高峰の黒檀として珍重され彫刻など工芸に用いられる希少種です。
また様々な亜種が存在し、その系譜や種類にいろんな憶測や噂が飛び交うのも黒檀の面白いところ。「渡り鳥がこの○○黒檀の実を食べてあの国へと渡っているから、○○黒檀と○○黒檀は実は同一種らしい・・・」とか「同じ場所に自生しているのに、それぞれ調べてみると別種だった・・・」などなど、銘木好きからすると「ごちそうさまです!」な面白話がゴロゴロしています。調べだすと夜も眠れなくなる・・・それもまた黒檀種の魅惑なのでございます。